名字と苗字の違いとは?どちらが正しい?その由来と意味

名字と苗字の違いとは?

[イメージ]名字と苗字の違いとは?
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現在「名字」と「苗字」の両方の表記が普段から使われています。正式にはどちらが正しいのか、その由来と意味をまとめました。

目次

名字と苗字の違いのポイント

  • 「名字」と「苗字」は全く同じ意味を持ち、どちらも間違いではない
  • 現在では「名字」の表記が一般的
  • 「苗字」は江戸時代以降使われ始めた
  • 当用漢字表の「苗」という漢字の「みょう」という読み方が削除され、公用の文書でも「名字」が使われるようになった

名字と苗字の意味

名字と苗字は共に「みょうじ」「家の名」を意味します。名前のうち、その人が属する家系を指す部分のことです。

苗字と名字どっちが正しい?

現在ではこの「名字」の表記が一般的ですが「苗字」でも間違いはありません。公的な文章などでは「名字」が使われており、書類などでは「名字」としたほうが無難でしょう。

なぜこのように2つの呼び方があるのか、それぞれの由来をまとめました。

名字の由来

「名字」は「苗字」の表記よりも古くから使用されています。

かつては氏(うじ)と姓(かばね)であった氏名ですが、同じ氏名が増え区別がつきにくくなったため、住んでいる土地や地名に関連した名前を「名字」として名乗りました。

苗字の由来

「苗字」は江戸時代以降から使われ始めた言葉とされています。これまでの「名字」に「苗」を当てはめたもので、意味は同じです。

名字の「苗」の字は遠く血をひく子孫を表す「苗裔(びょうえい)」から来ているという説があります。

明治時代は「苗字」の表記

明治維新の後、身分制度の再編と戸籍制度の整備が行われ、明治3年9月19日に「平民苗字許可令」が定められ、明治8年に平民苗字必称義務令によって名字が義務化されました。

江戸時代の流れを汲み、ここでは「苗字」とされています。

戦後、当用漢字表の告示の影響で「名字」に

昭和21年(1946年)に告示された「当用漢字表」の中で、「苗」という漢字の「みょう」という読み方が削除され、その後公用の文書でも「名字」が使われるようになり、現在に至ります。

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ネムディク編集部
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ネムディク編集部は有志のプログラマー、デザイナー、ライターで編成されています。出産、子育てを経験したスタッフが、自身の経験を元に「あったら便利」と考えるコンテンツを展開しています。

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