名字と苗字の違いとは?
![[イメージ]名字と苗字の違いとは?](/img/sei/word_difference/cover.jpg)
Wikipediaから、葛飾北斎『源平名頭 絵本武者部類』
更新
現在「名字」と「苗字」の両方の表記が普段から使われています。正式にはどちらが正しいのか、その由来と意味をまとめました。
名字と苗字の違いのポイント
- 「名字」と「苗字」は全く同じ意味を持ち、どちらも間違いではない
- 現在では「名字」の表記が一般的
- 「苗字」は江戸時代以降使われ始めた
- 当用漢字表の「苗」という漢字の「みょう」という読み方が削除され、公用の文書でも「名字」が使われるようになった
名字と苗字の意味
名字と苗字は共に「みょうじ」「家の名」を意味します。名前のうち、その人が属する家系を指す部分のことです。
苗字と名字どっちが正しい?
現在ではこの「名字」の表記が一般的ですが「苗字」でも間違いはありません。公的な文章などでは「名字」が使われており、書類などでは「名字」としたほうが無難でしょう。
なぜこのように2つの呼び方があるのか、それぞれの由来をまとめました。
名字の由来
「名字」は「苗字」の表記よりも古くから使用されています。
かつては氏(うじ)と姓(かばね)であった氏名ですが、同じ氏名が増え区別がつきにくくなったため、住んでいる土地や地名に関連した名前を「名字」として名乗りました。
苗字の由来
「苗字」は江戸時代以降から使われ始めた言葉とされています。これまでの「名字」に「苗」を当てはめたもので、意味は同じです。
名字の「苗」の字は遠く血をひく子孫を表す「苗裔(びょうえい)」から来ているという説があります。
明治時代は「苗字」の表記
明治維新の後、身分制度の再編と戸籍制度の整備が行われ、明治3年9月19日に「平民苗字許可令」が定められ、明治8年に平民苗字必称義務令によって名字が義務化されました。
江戸時代の流れを汲み、ここでは「苗字」とされています。
戦後、当用漢字表の告示の影響で「名字」に
昭和21年(1946年)に告示された「当用漢字表」の中で、「苗」という漢字の「みょう」という読み方が削除され、その後公用の文書でも「名字」が使われるようになり、現在に至ります。
この記事を書いた人
あわせて読みたい
名字ピックアップ&特集
-
珍しい名字都道府県ごとのユニークな名字まとめ
-
難読名字あなたは読める?難しい読み方の名字まとめ
-
かっこいい名字古風・和風・中性的など、センスの良い名字まとめ
-
かわいい名字愛らしい・ふわふわ・音楽など印象的な名字をピックアップ
-
芸名でも実在する?珍しい芸能人・著名人の名字
-
人気の名前と同じ漢字の名字
-
数字を表す漢字を含む名字(苗字)まとめ
-
色・色彩を表す漢字を含む名字(苗字)まとめ
-
動物を表す漢字を含む名字(苗字)まとめ
-
魚・海の生き物を表す漢字を含む名字(苗字)まとめ
-
花を表す漢字を含む名字(苗字)まとめ
-
海にまつわる漢字を含む名字(苗字)まとめ
-
干支にまつわる漢字を含む名字(苗字)まとめ